ちょっと小耳にはさんだんだけど…という前振りは、最近、あまり聞かないですかね。
「小腹がすいた」は結構使います。
で、小耳と小腹は英語で、スモール○○でいいのか、翻訳家さんに聞いてみました。
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英語でなんて言う? 日常生活編を翻訳家さんが解説
英語で「小耳にはさむ」は何と言えばいいの?
というかわいい言い方があります。
「ちょっと小鳥に聞いたんだけどね」とか
「小鳥が教えてくれたの」ということです。
例えば、
彼女の名前、誰から聞いたんだ?
という質問に対して、
ちょいと小耳にはさんだもんでね
と言ったりするわけです。
要するに「さあ、誰だろうね」という具合に、情報の入手源をぼかしたり、とぼける時なんかに使えるわけです。
まさに「小耳にはさんで」という言い方に似てますよね。
「小耳にはさむ」の使用例
「小耳にはさむ」を使うときって、
「ちょっと小耳にはさんだんだけど、ジェニファーって結婚したらしいね」
というふうに、小耳にはさんだ内容を伝える前置きのようなイメージがありますよね。
そういう場合は、
と、that はあってもなくても、いいですが、小耳にはさんだ内容をつけ足していくのが常套手段です。
小耳?
そもそも「小耳にはさんだ」という日本語の言い方ですが、
別に人間の耳に「小耳」という部分があるわけではありません。
「小」というのは、「耳」に係るわけではなく、「耳にはさむ」=「聞く」という行為に係るわけですから、「ちょっと聞く」ということですよね。
これに似た言い方に、
「小腹がすいた」という言い方もありますし、
「小鼻が動く」とか言いますよね。
それと似た言い方なわけです。
同じような言い方
「小鳥に教えてもらった」の A little bird told me. と同じような言い方に、
「ぶどうのつるを通して聞いたんだけど」という言い方もあります。
小耳にはさんだんだけど、ジェニファーは結婚したんだってね
と、同じようなことが言えるわけです。
「ぶどうのつる」のことを grapevine と言い、
vine は蔦(つた)とか蔓草(つる草)の総称としても使われます。
情報が、蔦のようにあちこちにじわじわと伝わっていく、口コミ感と言いますか、ヴィジュアルがみるみる浮かんでくるような表現ですよね。
という、亡くなった名ソウル・シンガー、マーヴィン・ゲイが歌う曲もありました。
英語で「小腹がすいた」は何と言えばいいの?
じゃあ、先程出てきた「小腹がすいた」というのは、英語でどう言えばいいのでしょうか?
で十分通じます。
ただ、「小腹」という言い方に、ちょっと独特の言い方感、かわいさがあるので、そこを汲みとると、
という言い方が英語にはあります。
この言い方に、「小腹」感がよく出ています。
ちなみに、a bitというのは、「少し」という意味の副詞でしたね。
peck という動詞は、
鳥がくちばしで「ついばむ」という意味で、
ちょこちょこ食べる小鳥のイメージがあります。
ちなみに peck
また、この peck で、覚えておくといい言い方に、
というのがあります。
鳥の「つつき順」から、社会の序列とか上下関係を表すのが pecking order です。
なので、
と前に「社会の」を前に入れると、「社会のつつき順」となって間違いがないです。
鳥の社会にも序列があるんですねえ。
だからこそ、こういう言い方が生まれたんだと想像できます。
わたし、会社での序列は低いのよね
と言えばいいです。
「~の中でも」という意味の in の前に、low とか high の係数と言いますか、度合をつけてやって、上下感を出せばいいのです。
別な小腹
それから、「小腹がすいた」なら
そんなにお腹はすいてないけど、ちょっとなら食べられる
という言い方もできます。
「小腹がすいた」は表現できます。
この not too hungry という言い方は、おもしろくないですか?
「そんなにお腹がすいてるわけじゃない」という言い方は、女性向きな言い方じゃないでしょうか?
デザートぐらいなら食べられそうだわ
と言うこともできます。
前に来る I think が、
「デザートを食べるぐらいの余裕はある」という内容を、
「あると思う」の I thinkで和らげているのも、
お下品にならない女性向きのポイントかもしれません。
「デザートぐらいなら食べられそうだわ」というのは、
「デザートは別腹だわ」とも言いかえられますよね。
上の I think の文章は、くれぐれも「あたしのうちにはデザート用の部屋があるのよ」なんていう意味に誤解しないでくださいね。
このルームは数えられない名詞扱いになってますから、「部屋」ではなく、「余裕」とか「スペース」の問題です。
「デザートの部屋」なんて、マリー・アントワネットじゃあるまいしね。
庶民に向けて、「そんなにお腹がすいてんなら、デザートを食べればいいじゃない」と言ったとか、言わなかったとかの人でしたね。
女性向けイチオシは
まあ、前半に登場した、鳥にたとえる peckish が女性向きかもしれません。
ガツガツ食べる人には、ちょこ食いの peckish は合わないですかね。
「え、あたしがガツガツ食う」って、どこから聞いたのかって?!
「おじょうさま、A little bird told meでございます」
です。
いつか「別腹」についてもやりましょう。
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