英語の「乾杯」って Cheers! だけじゃないって、翻訳家さんが教えてくれました。
知っておいたほうがいいマナーというかしきたりみたいなものがあるのだそうです。
確かに音頭をとる人が、Cheers!以外の言い方をしたら、Cheers!しか知らないでいるとグラスを合わせに行きにくいです。
インプットしておきましょう。
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英語の「乾杯」 Cheers!以外の言い方
まず、
という表現も聞くかもしれません。
これは、船の連想から生まれた表現で、船の貨物って、ハッチの下に格納してあるじゃないですか?
あ、ハッチは船の甲板(かんぱん)の昇降口のことです。
船は下が重いと安定するというのもありますし、大事な荷物を海水から守るためにもハッチの下です。
この言い方は飲む時だけでなく、食べる時にも使えるんですが、それはなぜでしょう?
要するに、ドリンクや食べ物が船の積み荷のように胃の中に「格納する」というイメージで使われるフレーズなのです。
これは、丸々、Cheers! と同じで、ただ乾杯と言う場合です。
乾杯の一つのパターン
ネイティブは、何かお祝い事があると、乾杯する前に、「卒業おめでとう」とか、もちろん、「結婚おめでとう」などなど、それを祝う習慣がありますね。
どんなにつまらないことでも、一種のジョークとして「~に乾杯」という習慣があります。
たとえば、故郷に帰ってきた人がいたら、
と言うことができます。
この
という公式を覚えておくといいでしょう。
ただ、here って「ここ」じゃないですか、to は「~に(=方向に)」ですから、「ここは~に」って直訳の日本語にしてもなんとかなってますね。
ここは、「故郷に帰ってきた方向に」乾杯をする的な発想です。
話し言葉風に言うと、例えば、探してた鍵が見つかった時に、
ほら、ここに鍵あるよ(あったよ)
なんていうふうな言い方があります。
定型フレーズへの疑問
「Here’s to + 名詞や名詞に準ずるもの」
という公式を覚えましょうといいつつ、前述の話し言葉風だと to がついてないです。
じゃあ、なんで、to のない、
じゃいけないんでしょうか?
これでも間違いとは言えません。
通じないことはないでしょう。
後で書きますが、実は、これと似た言い方があるのです。
でも、普通は、to 付の
ですから、それを覚えておいてください。
そのドロップしてしまった言葉とは?
実は、Here’s と to の間には、隠れた言葉があって、いつのまにか落ちてしまったと考えられます。
それが、
です。
朝食のトーストではありません。
確かに朝食のトーストは英語のスペルは toast です。
これには「焼く、あぶる」という意味もありますが、もう一つの意味として「お祝いの乾杯をする」という動詞の意味があり、名詞としても「乾杯」の意味があるのです。
なので、
は、
と考えると、文法的にもスッキリします。
覚えておきたい乾杯フレーズ3つ
というわけで、「○○に乾杯」は、次のような3つのパターンで覚えておくといいでしょう。
実例としては、
乾杯だ ジョン!
ボーカルコンテスト合格に乾杯!
君のホームランに乾杯!
というのが、シンプルなパターンです。
ちなみに、最初の、
Here’s to you, John!
この場合は、「健康や成功を祈って」という意味がすでに込められているので、
と言っても、「私たちの健康や成功を祈って」という意味にはなっています。
ですが、これにはもうちょっと正式な乾杯パターンもあります。
もうちょっと正式な乾杯パターン
という言い方をするといいでしょう。
make よりも改まった感じの動詞、
提案する
だと、さらに改まった乾杯になります。
例えば、花子が大学を卒業した場合、
グラスをスプーンか何かでチンチンと叩いて、注目を引いて、
まず、杯を持ってという意味の、
グラスを持って
とか言ってから、
さあ、みんな、花子の大学卒業を祝して、乾杯!
というように使えます。
すでに飲み始めた後の乾杯
誰かが、「実は部長に昇進したんだよ」と話し出したら、さらに乾杯です。
めでたいことはどんどんそれを祝うと、座が盛り上がります。
言い方は簡単です。
じゃあ、それに乾杯!
と言えばいいのです。
相乗りの形ですね。
めでたいことのおすそ分けがあるかもしれませんよ。
もっとシンプルに、グラスを持ち上げて、その人を見ながら、
だけでも十分通じます。
「それに乾杯」ということです。
また、
さあ、酔っぱらおうぜ!
もまた乾杯の代用にできます。
それに対して、
なんて言うと、「聞け、聞け」が、「いいね、いいね」の意味になります。
不思議です。
イギリス英語ですけどね。
誰かの演説に賛成する時にも、これは使います。
ちなみに、チンチンにも乾杯の意味があります
また、イタリア語で、
と言うと、乾杯の意味があります。
誰かが Here’s to 何々と言ったあとで、「かんぱ~い!」という受け答えとして、イギリスでは Cheers !のかわりに使われることもあるようです。
確かに、グラスを鳴らすと、チンチンと音が鳴りますから、日本人には覚えやすいかもしれません。
いやあ、乾杯の表現ってキリがないほどたくさんあります。
最後に
たった一言の乾杯の表現で、こんなに長くなってしまいました。
たった一言というのも、なかなか侮れないものです。
それでは、乾杯の表現にかんぱぁ~い!ということで、また!!
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