英語で「お会計してください」を翻訳家さんが解説

英語でお会計

英語で「お会計してください」は何ていうんでしょう。

海外旅行で使う言葉、トップ5には入りそうな重要キーワードです。

言葉探偵の翻訳家さんが、こんな有名な重要キーワードをおもしろ解説です。

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英語で「お会計してください」は、どう言えばいいの?

Check, please.
お会計してください

いちばん簡単な言い方がこれです。

最低限、please は付けましょう

いくらそれを付けても、この言い方はややぶっきらぼうなので、もっとていねいな言い方を覚えておきましょう。

「お会計してください」のていねいな英語

日本語でもただ「おあいそ!」なんて言うと、ぶっきらぼうに感じますから、「お会計してください」ぐらいのていねいな英語の言い方だと、

Can I have the bill/check, please ?

あたりでしょうか?

イギリスでは bill、アメリカでは check が好まれるようです。

どちら単語も勘定書き、つまり、請求書のことです。

何の請求書かは、「今、飲み食いしてる分の請求書」だというのが、言わなくても分かるので、あうんの呼吸の the が必須です。

かといって、a にすると、他にもいっぱい請求書がある中の一つかというイメージになってしまい、怪しい請求書を出されかねないので、要注意です。

まあ、そんなこともないでしょうが…。

ただ、アメリカ英語の場合、気をつけてほしいのは、

飲食店では check ですが、

飲食店以外の請求書は bill と言い、

生活にかかるもろもろの生活費のことをまとめて、the bills とも言います。

I just work hard to pay the bills.

というと、

「生活するのにひたすら懸命に働いてるだけだ→生活するのが精一杯」

という意味になって、pay the bills は「生活する」という意味になります。

 

さらに、ていねいにするには、Can I …? よりも、May I…? のほうが、ていねいな言い方なので、

May I have the bill/check, please ?

だと、なおスマートでしょう。

英語らしい表現

この他にも、もっとくだけた、いかにも英語らしい言い方がありましてね。

それが、

What’s the dameage?

という言い方です。

「被害はどのくらい?」ぐらいの意味で、おもしろい言い方ですね。

「財布の痛手(痛め具合)はどの程度?」というふうにも解釈できます。

これは、スラングっぽい、くだけた言い方なので、気軽なお店とか、なじみのお店とかで、言うのにとどめておいたほうがいいでしょう。


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日本語のお会計事情

日本語では、

「お会計してください」と言う人もいれば、「お愛想お願いします」と言う人もいますね。

また、「お勘定お願いします」と言う人もいるでしょう。

そもそも、最後のお勘定は、勘定の「勘」が「考える」で、勘定の「定」が「決める」というのが漢語の元々の意味だったそうで、平安時代の頃から「物や金銭を数える」という意味が発生したんだそうです。

われわれが当たり前のように使う、英語の count のような、いわゆる「計算する」という意味の「勘定する」は、平安時代からだったんですね。

その後、勘定した結果の「代金」という意味になり出したのは、江戸時代頃だそうです。

「おあいそして」は、要注意

「お愛想、お願いします」とか「お愛想してください」というのは、お酒を扱う店や飲食店では、普通に通じますし、よく耳にもしますよね。

ただ、この言い方は、元々はお店側が使う隠語のようなものです。

お客さんに勘定書きなんか出すのは、愛想がない。
つまり、無粋なことという気づかいが店側にはあるわけで、「愛想がなくて、申し訳ありません」という意味でお店側の言葉として使われていたのです。

ですから、この言い方をお客側が使うと、「こんな店には愛想が尽きたから、清算してくれ」という物騒な意味になってしまうのです。

まあ、今どきはそんなことまで知らないで使っている人がほとんどでしょうが、念の為、「お会計してください」とか「お勘定お願いします」にしておいたほうが無難でしょう。

愛想のないのが、自宅の場合は気をつけてくださいね。

「お愛想してください」なんて、家で発言したら、「なに、あたしの愛想が悪いっていう意味?」などの戦争が勃発してもいけません。

そういう場合は、夫婦喧嘩が夫婦戦争にまで発展する『ローズ家の戦争』のビデオでも鑑賞して、日頃の鬱憤を晴らしてください。

鬱憤をウッフ~ンに変えるのがコツです。

ちなみに、このタイトルは、中世イングランドの薔薇戦争がひっかけてあります。

薔薇戦争
百年戦争終戦後に発生したイングランド中世封建諸侯による内乱である。共にプランタジネット家の男系傍流であるランカスター家とヨーク家の、30年に及ぶ権力闘争である。最終的にはランカスター家の女系の血筋を引くテューダー家のヘンリー7世が武力でヨーク家を倒し、ヨーク家の王女と結婚してテューダー朝を開いた。
Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%96%94%E8%96%87%E6%88%A6%E4%BA%89

1989年の日本で公開された時のキャッチコピーは、「家もベッドもまっ二つ」でした。

うまいッ!

僕なら、「家もベッドもバラバラだ」にしますけどね。

最後に

日本のお店側が使う隠語には、「お愛想」を使います。

英語のスラングには、支払いのことを dameage「痛手」という表現があります。

「お愛想」と「痛手」、この日英の発想の違いは、国民性を表しているようで、おもしろいですね。

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