英語で「大根役者」は何て言うのか翻訳家さんに聞いてみた

英語で大根役者

英語で「大根役者」ってどう表現するのでしょう?

国によって、その括りで選ばれる役者ってタイプが違いそうな気がします。

呼び方は大根役者でいいのでしょうか?

翻訳家さんに聞いてみました。

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英語で「大根役者」

英語ではハム役者と言います。

ham actor → ハム役者

食べ物でうまく対応してますね。

日本語では、へぼ役者は大根と相場が決まってますが、英語ではハム役者です。

大根役者のこと英語でハムといのは、アマチュア無線やる人のことハムって言うからだぜ、って知ったかぶって言う人をたまに見かけます。

でも、これもどうやらブーらしいのです。

では、まず、ハム役者の成り立ちをやっつけましょう。

ham-handed とか ham-fisted とか

英語には、ham-handed とか ham-fisted という言い方があります。

どうもハム役者というのは、このへんが出処のようですね。

ham-handed → ハムでできた手
ham-fisted → ハムでできた拳

ということです。

どちらも「不器用」という意味です。

普通の指や手や拳よりも、ハムのようなごつい指や手をしていたら、いかにも不器用な感じですよね。

その「不器用」が役者にも転用されて、「不器用な役者だ」という意味で、ham actor を経て、簡略にただの ham だけになっていったようです。

動詞にもなってるようですから、すごい「不器用力」です。

じゃあ、無線のハムはどうしてくれるのよ?

そう、そいつも片づけておかないと、落ち着きませんね。

確かに、アマチュア無線のことも ham と言います。

でも、そのハムは、食べるハムとは違います。

実は、アマチュアという言葉から来ているのです。

amateur

完全に日本語になってるくせに、ちょっとスペルはややこしいんですわ。

この amateur の後ろのややこしいスペル ateur をカットした言い方が、am です。

アマです。

日本語でも、アマチュアのこと、アマって略しますよね。

アマチュア・レスリングのこと、アマレスとか。

ところが、音だけで am(アム)は、聞き取りにくい。

特に無線のような聞き取りにくい世界ではなおさらなんでしょう。

やっぱ、頭に子音があると聞き取りやすくなります。

そこで、母音で始まる am の前に子音の「 h 」をくっつけたのが、アマチュア無線の ham の語源のようなのです。

ハムの世界では、前に「 h 」をくっつけて聞きやすくするのは、よくあることだそうで、これも知っておかないと、分からない成り立ちですね。

こんなエピソードもつけ足しておきましょう

ずいぶん懐かしい話になって恐縮なのですが、伊藤ハムというハム・メーカーのテレビCMにシルヴェスター・スタローンが出ていたことがあります。

CMの最後に「伊藤ハム is オイシイ」と言うのがありましたが、覚えてない方が多いでしょうね。

YouTube にも上がってるので、暇な人は観てください。

これは都市伝説なのかもしれませんが…

まるで自分がハムだと宣告してるようなCMと思われるかもしれないので、CM契約の時に、「これはアメリカ本土で放映しないこと」という付帯条件が書かれていたとか。

確かに、これを英語圏の人が観たら、笑ってしまうかもしれませんね。

という鮮烈なエピソードを加えておけば、ham が大根役者の意味だというのは、忘れなくなるのではないでしょうか?


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日本語の「大根役者」はなぜ大根?

ハム役者のハムの流れ、不器用具合が伝わります。

そうなると、日本語の「大根役者」という言葉の成り立ちも気になってきます。

以前に、映画批評サイトの Rotten Tomato がらみのお話をした時、「なんで腐ったトマトというネーミングにしたんだろう?」というお話をしました。

見てないという方は、ぜひ、そちらもチェックしてみてください。

その時、欧米では映画やお芝居がおもしろくなかったら、観客は腐ったトマトや、場合によったら、腐った卵を投げつける習慣があった、というお話を以前にしました。

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そうなると、「大根役者」という言葉、なぜ大根なんでしょう?

何が大根なんでしょう?

大根だけに、それを俎上、つまり、まな板の上に乗せようというわけです。

いや、皿の上か。

「大根役者」の諸説からチョイス

実は、日本語の大根役者の語源も諸説ありましてね。

これで決まりというのが中々ないのですが、中には人気のない役者は、馬の着ぐるみを来て、脚の役をやることが多く、その脚が大根に似てるからだ、という説もあります。

う~ん、これはどうかな。

あんまり大根に似てないないな、というのが正直なところです。

などなど、これぞ、という決定打がなく、しかたがないので、自分の好みで選ぶことにしました。

そのほうが覚えていられるだろう、だからです。

僕が気に入ったのは、「大根は中らない」説です。

食中りの「あたらない」です。

確かに大根を食べてあたったという話は聞いたことがありません。

つまり、この芝居は「当たらない」と大根の「中らない」をかけてあるというのです。

なるほど、江戸っ子が好きそうなだじゃれですね。

そんなこと言ったら、水菜だって、しらたきだって、当たらないじゃないかと言われそうですが、そんな「水臭い」こと言わないでくださいね。

いや、みずみずしい、か。

どうでもいいですが、ハムも大根も

ちなみに、わたしはハム党であり、大根党でもあります。

これは、現存する政治団体等とは一切関係ない記述なので、ご了承くださいね。

ちなみに、ハムにはウスター・ソースをかける派です。

これからは、その皿にちょっと合わないかもですが、大根おろしを添えることにしましょうね。

ザンザン。

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