英語で「おんぶに抱っこ」って表現、あるのでしょうか?
「おんぶ」も、「抱っこ」もあるとは思いますが、合体した言い方するのでしょうか?
翻訳家さんに聞いてみました。
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英語でなんて言う? 日常生活編を翻訳家さんが解説
英語で「おんぶに抱っこ」は何と言うの?
彼はすべてに関して両親に頼りきっている
「おんぶに抱っこ」は、英文にしたほうが分かりやすいかもしれません。
例えば、主語が「彼」であれば、これでバッチシ通じます。
両親に頼りきっている
「おんぶに抱っこ」は、結局、そういうことですもんね。
動詞の depend は、「頼る」という意味です。
「頼る」という言葉は、常に「何に?問題」をつれてきますから、この動詞に相性がいいのは on という前置詞です。
この前置詞 on は、基本「接触」を示しますから、親にびたっと「接触して」始まる「頼る」という行為にはうってつけです。
なので、depend ときたら、on と組み合わせて、
と覚えておけばいいでしょう。
depend onといえば
あ、そうだ、depend onときたら、受験の時に
という形容詞形のパターンも習ったぞ、という人はある程度まじめに、勉強した方ですね。
dependent は depend の形容詞です。
確かに、それも使えます。
ここまではオッケーで、「何かにつけて」の for everything は別の表現があります。
サクッと言いたいなら、
全面的に
という副詞を使えば同じ意味が出せます。
ほとんど同じ意味ですが、
「ああいう面でも」「こういう面でも」と、想像にかたくない「何かにつけた」具体的な各場面を想起させます。
おおざっぱに、細かいことはいろいろあるんだろうが、とにかく「全面的に」と、具体的場面よりおおざっぱにとらえるニュアンスです。
これぐらいの違いはありますが、ほとんど同じ意味です。
ということで、先程の途中まである英文は、
と言えば、完璧です。
be動詞は状態動詞なので、この表現の方が「状態」感が強く出るでしょう。
何かにつけておんぶに抱っこ、の「彼」が、仮にいい年をしたダンナのことだとすると、いつまでたっても親がかりなダンナということになってしまいますなあ。
最後はダンナ的な言い方です。
upon
on のかわりに、ちょっと堅苦しくて古臭い upon を使う人もいるかもしれません。
そもそも「接触」してきて始まる「依存」という行動には、「上に乗っかって寄りかかる」ウザいイメージもあります。
「上に」の up が、「ペタッとくっつく」on と合体した upon を使いたくなる気持ちは、なんとなく分かりますよね。
今では upon は古臭くて、限られた表現に使われるだけになってしまいました。
また、ディペンド・オンより、ディペンド・アポンのほうが語呂がいいと思う人もいるでしょう。
昔々…あるところで…
というフレーズはおなじみですよね。
これって、「あるところで」と言うよりも、むずかしく言うと
つまり、「昔々、ある時・・・」というイメージです。
この「の上で」の感覚が upon です。
オレオレ詐欺も電話の「接触」から始まります。
騙されませんように。
「おんぶする」の英語
ちょっと話がむずかしくなってきましたかね。
では、そもそも「おんぶに抱っこ」の「おんぶする」って、英語では何と言うのでしょう?
英語では、
とか、もっと簡単に
と言えば、「おんぶ」してもらえるでしょう。
子供じゃないので、「おんぶ」はしてもらわないって?
いやいや、疲れが足腰に来て、「おんぶ」してもらうことだってあるかもしれませんよ。
piggyback?
さて、piggyback ってなんでしょうね?
piggyback は、「豚の背中」ということです。
豚は pig で、piggy というのは、やや子供っぽい口語的な言い方です。
「寝ること」を「ねんね」みたいな。
back は、後ろにあるから「背中」です。
語源はよく分かってないらしいのですが、
piggyback rideというのがあって、そこから来たという説
と、定かではないようです。
「おんぶ」は、要するに肩車することであって、じゃあ、肩車の「車」って何さ?って言われると困るのと似てますね。
肩に「乗せる」ことから、肩を車に見立てて、「車に乗せる」イメージから、肩〝車〟らしいです。
「だっこ」の英語
では、今度は、「だっこ」は英語で言うと、これまたメチャ簡単で、
ということです。
ソウル曲のタイトルみたいでしょ?
これで、だっこしてもらえます。
子供ならね。
お孫さんにこの英語を教える時にもいいかもしれません。
おわりに
もう、何から何まで「おんぶに抱っこ」の解説でした。
え、肩車だけに、悪乗りだなんて言わないでくださいね。
あおり運転解説でした。
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