以前に、ギャグが「スベる」時の英語の話を、翻訳家さんに聞きました。
じゃあ、今度は逆に「ウケる」とか「ウケた」という時の英語は、どうなるんだろうというのも気になってきませんか?
教えてもらいました。
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▼まだまだ聞いた翻訳家さんの面白解説▼
英語でなんて言う? この状態編を翻訳家さんが解説
英語で「ウケる」いろいろ
「ウケる」に当たるのは、いろいろあるんですが、まずいちばん順当なのは、日本語の抱腹絶倒に当たる
という形容詞でしょうね。
なので、
とか、
ヒステリックに爆笑してるイメージで、
も聞きます。
あるいは、単純に
でもOKです。
なんか、味気ない?
残念ながら、英語にしてみると、つまらなくなることは多々あります。
スケールが超でかいのもあるよ
それが
それ、最高
ですね。
epic というのはやや固い言葉で「叙事詩」という意味です。
叙事詩(じょじし、英語: epic)とは、物事、出来事を記述する形の韻文であり、ある程度の長さを持つものである。一般的には民族の英雄や神話、民族の歴史として語り伝える価値のある事件を出来事の物語として語り伝えるものをさす。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%99%E4%BA%8B%E8%A9%A9
よく洋画なんかで、とてもスケールの大きい、たとえば歴史がらみの『ベン・ハー』だの、『クレオパトラ』だの、ああいのはエピックです。
最近はそういう映画は少なくなってきましたね。
『グラディエイター』なんか、epic のイメージですかね。
もともと、epic というのは、長大な詩のことで、神話なんかもそうですが、一つの国の成り立ちを語るような壮大なイメージの詩です。
ギリシャ語では、英雄が放浪の旅を続ける「イリアス」と「オデュッセイア」がありますし、イタリア語だと、ダンテの「神曲」ですかね。
英語だと「Paradise Lost」がありますね。
Paradise Lost
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%88
叙事詩に出てくる英雄の苦労話のようなイメージなので、僕は epic は「歴史絵巻」とか「大河なんとか」のようなイメージを持っています。
なので、よくあるような、チャラチャラした苦労話には使えません。
とにかく「壮大」な苦労を伴ってないとね。
あの映画は最高だったね
最近ではこのように、ただ「最高!」という意味で epic は使われるようになってきました。
同じように普段着で使ってるうちに、だんだんスラングとして使われるようになった単語に、
があります。
何かをほめる時によく使われます。
ちなみに、awesome は、「畏敬の念を抱かせる」っていうちょっと硬い言葉だったんですが、そこがおもしろいっていうんで、「荘厳な」からだんだん単純に「すばらしい、最高」っていう意味にも使われるようになってきました。
さて、そろそろ「超ウケる」に話を戻しましょう。
「お腹の皮がよじれる」的なのもあるよ
それが、
お腹が割れそうだ
でしょうかね。
ついでにcrack upも覚えておきましょう
これは、「君の冗談で、俺は割れちゃった」という意味です。
crackは「割れる」、upで「パックリ」です。
なので、このcrack upを使えば、
君は爆笑してたね
という形でも使えます。
こういうふうに、「超ウケる」にはさまざまな言い方があるんだなと思ってください。
誰かがおもしろいことを言った時、以上のどれかを使って、大笑いするのも楽しいのではないでしょうか。
「ウケる」の絵文字
日本語のメールでも、絵文字はともかくとして、ウケた時、
みたいな書き方を見かけますよね。
英語でも、それと同じように、
を使うんです。
LOL は Laughing Out Loud の略字で、「声をあげて笑ってる」という意味です。
つまり、「超ウケる」に当たるわけです。
ちょっとお下劣な表現もあります
これと似た略字表現に、
というのもあって、これはLaughing My Ass Off の略
で、「笑いすぎて、ケツがとれちゃいそう」という意味なんです。
ちゃんと書くと、
ということなんですけど、「ウケる」には段階がありまして、弱い順にご紹介しましょう。
LOL が松竹梅の梅だとすると、だんだん「ウケる」度合いが強くなっていきます。
解説を付けておきますね。
ケツがね。
日本っぽい「ざぶとん一枚」は英語にもあるの?
日本でよく言われる「ざぶとん一枚」はどうでしょう?
これも「ウケる」の仲間ですよね。
おそらく、ざぶとんで表す序列の元は、演芸場での大喜利だと思われますが、さらにその元もあるようです。
昔の牢屋には、牢名主というボスがいて、畳を重ねた枚数で牢屋の中のヒエラルキー、つまり、序列を表していたそのパロディだという噂もありますね。
なので、いくらなんでも、One Zabuton! では、まったく通じないでしょう。
「笑点」とか大喜利のしきたりを観て知っている外国人ならまだしも、そんな番組の存在も、文化背景も知らないで、通じるはずがありません。
でも、英語には、それと同じような言い回しがあるのです。
一枚とone
それが
今のは、いい!
です。
one って、なにか他の名詞を代用する時に使う名詞ですよね。
ここの one は、もちろん、joke のことです。
つまり、
と言ってるわけですが、jokeと言わないところが、粋なのかもしれません。
That’s は、今言ったジョークを指すので当たり前でしょうが、簡単に
とか、さらに略して、
でも十分通じます。
ざぶとん一枚だから、one はざぶとんの一枚に対応してると覚えても、それも Good one です。
以上、今回は、「ウケる」についてのお話でした。
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