コミックなんかでよく見かける静寂を意味する擬態語の「し~ん」って、英語では何と言うのでしょう?
英語の漫画に登場する擬音、英語で書かれてます。
翻訳家さんに教えてもらいました。
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英語でなんて言う? この状態編を翻訳家さんが解説
英語で「し~ん」は何?
これは超簡単です。
面白くもなんともないけど、silence = 静寂です。
でも、等価値な答えかというと、違いますね。
「しーん」は、そもそも英語ではオノマトペと言う擬態語で、話し言葉的です。
一方の「静寂」という日本語はちょっとお堅い文章語ですよね。
なので、意味は同じでも、モードが違います。
テレビで観た「しーん」
そもそも日本語の「し~ん」ってどういういきさつでこういう言葉になったんでしょうか。
いつぞやテレビの知識情報系の番組で、「なぜ静かなことをシーンっていうの?」という世紀の大問題が提起されたことがあります。
静寂の時ってなんでシーンという音がするのという大問題です。
まさにシーンとなってしまいますよね。
番組では、「実際にシ~ンという音がしてるから」という正解に、ますますし~んとなってしまいました。
えっ、ほんとに「し~ん」って音がするのかいな?
と思ってしまいます。
番組では、
ということでした。
昔、サイモンとガーファンクルで大ヒットした「サウンド・オブ・サイレンス」という曲がありましたけど、静寂にも音があるというのは、矛盾語法のおもしろい言い方だという話は前にもしたと思います。
この曲は、ある意味、「し~ん」の音を再現しようとした歌だったのかもしれません。
静寂にも音はあるんだぞ、とか、静寂こそ音なんだ、みたいな。
もう哲学です。
禅問答みたいです。
あなどれません、60年代のフォークは。
まだまだあるぞ、効果音の英語
ここでコミックに出てきそうな「ガガガガガ」とか「ゴゴゴゴ」とか擬音語は英語だとどうなるのかも、あわせてやっておきましょう。
登場人物なんかの背景にでかでかと浮かぶ文字のことです。
ガーンとか ガガガーン
では、まず、キャラクターがショックを受けた時に出てきそうな効果音
ガーン とか ガガガーン
は何と言うでしょう。
英語では、
です。
失敗した時に、
やっちまった
というスラングを前に紹介したと思いますが、「ヤバい」というニュアンスですね。
なので、
「ヤバい」→ ガーン ガガガーン というわけ。
ゴゴゴゴ
鉄の扉が開いたりするときの、
ゴゴゴゴ
は、
で表現します。
これは「ランブル」と読み、rumble の略語です。
rumble というのは、雷なんかがゴロゴロ鳴ったり、お腹がグーグーなるなど、低い音が鳴る時に普通に使います。
ドカッ
誰かを投げ飛ばしたり、格闘系のマンガとか、喧嘩して「ドサッ」とか「ズシン」とか、鈍い音を示す時の
ドカッ
は、
を使います。
あ、このへんの英語、大文字で使ってもいいんですからね。
でもいいでしょう。
英語も日本語と同じようにオノマトペの単語です。
バキッ
棒や骨なんかが折れる時の効果音、
バキッ
は、割れるを意味する
を使います。
バキューン
拳銃や銃弾の音の効果音である
バキューン
は、
です。
もう英語も擬音語むきだしです。
ニカッ
笑った時の、
ニカッ
は、
これは、分かりやすい
です。
「歯を見せてにっこり笑う」が grin(グリン)です。
長音含みのグリーンじゃありません。
なので、ニカッ、ニッ、ニコッという日本語がそれに当たりますね。
ニヤッ
ほんのちょっと違う、ニヤッというのは、ちょっといいイメージじゃないですね。
気取った感じとか、きざな笑い、薄ら笑いのイメージがありますね。
英語では
です。
プシューッ
ビールの栓とかコーラとかの栓を抜いた時の、
プシューッ
はどうでしょう?
英語では、
です。
自動詞の fizzle は、「徐々に消えてシューと音を出す」と、和英辞典にも載っています。
ギリシャ語源だと、f が ph になりそうですね。
関係ないけど、女子は「はひふへほ」の仲間である f で始まる「はひふへほ」のファフィフフェフォが好きらしく、そういう商品名が多いそうです。
ほら、ファブリーズとか、台所洗剤のファミリアとか、フェラ・・・ガモとかね。
途中で詰まって、すいません。
なので、この fizzle は、比喩的に
「(活動、意欲などの)勢いがなくなる」とか
「(計画などが)失敗に終わる」時にも使われます。
例えば、
わたしたちの関係は、夏の間に泡と消えた
というふうになります。
ちなみに、fizzle out の動詞部分は、
でもいいです。
「徐々に小さくなる」という動詞の peter というのも珍しいですよね。
なんでもイギリスで生まれた炭鉱夫のスラングが元らしいです。
ピーターという「プシューッ」なやつがいたせいかもしれません。
ドン
キャラクターなんかが登場する時の、もっとも有名な効果音は、
ドン
ですかね。これは英語で、
となります。
強調したければ、oの数を増やせばいいです。
という具合にね。
シャキーン
同じ登場の効果音でも、新アイテムや新兵器、武器なんかが登場した時の、
シャキーン
は、どうでしょう?
これは、
です。
この clink は、金属やガラスがカチンと鳴るという意味の動詞です。
シャキーンじゃなくて、カチーンじゃサマにならないものね。
今日はこんぐらいで
などなど、今回はマンガの効果音は英語ではどうなってるのかを検証してきました。
「し~ん」がし~んとして地味なだけに、登場した効果音はせめて、にぎやかにしました。
では、
ドン!
おしまい、です。
最後は、peter outでした。
ね、ピーター?
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