英語で「言い間違い」は何て言うのか翻訳家さんに聞いてみました

英語で言い間違い

英語で「言い間違い」は何て言うのでしょう?

人間が言葉を発する以上、どんな人種でも言い間違いはあるはずです。

身近にカミカミマシーンもいます。

翻訳家さんに聞いてみました。

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英語でなんて言う? この状態編を翻訳家さんが解説

英語で「言い間違い」は何と言うのか?

言い間違いは、英語で

slip of the tongue
言い間違い

と言います。

「舌が滑る」ということです。

なるほど、ですよね?

日本語の「口が滑る」に近い発想です。

英語で「喉まで出かかってる」は何と言うのか?

「あの人の名前、ここまで出かかってるんだけど・・・」なんていう場合の言い方がありますよね。

「ここ」とは「喉」とか「喉元」のことです。

on (at) the tip of the tongue
喉(ここ)まで出かかってる

と言います。

舌(tongue)は、二枚舌の人でも普通は一枚しかないので、the が付き、tip はレストランなどで払うチップや、他にも内密情報という意味もありますが、「先」という意味もあるのです。

I got a tip that the culprit would show up at the station.
犯人が駅に現れるという(内密)情報を得てるんだ

という時の tip は口語でよく使われますし、「先」という意味では、動詞にも使われます。

I tipped my hat to the president.
大統領に帽子をとってあいさつしたんだ

これは、帽子を取ってあいさつする時は、必ず帽子の「先」を持つじゃないですか?

なので、動詞部分の tip は、raise「上げる」でもいいわけです。

この場合は、raised という過去形ですが・・・

英語で「二枚舌」は何と言うのか?

「二枚舌」の英語は、

forked tongue
二枚舌

で、舌の先が食器のフォークのように割れてるイメージですね。

つまり、フォークなので、二枚か三枚か分かりませんが、舌の先がフォークのように割れてるので、二枚舌という発想です。

二枚舌は、「口が達者」とか「弁が立つ」とか「辛辣」という意味にも発展します。

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かばん語とは?

かばん語というのは、複数の語のそれぞれの一部を組み合わせて作られた語という意味です。

その昔、二枚舌のように、二つにパカーンと割れる旅行用のポートマントーという旅行かばんがあって、言語学の世界でそれを取り入れたんですね。

英語ではかばん語のこと、まるで二つの荷物(言葉)を一つにするんで、

portmanteau word

と言います。

要するに、portmanteau は、スペルからしてフランス語由来な、二つに割れる大型の旅行かばんです。

port-の元は、porter(ポーター)で、ホテルなんかにもいますよね、荷物を持ってくれる人。

これ、英語では carry という意味で、manteau は英語で mantle のことで、語源をたどると、要するに、ポートマントーは「マントを運ぶ人」的な意味です。

日本語の外套を表すマントは、実は、和製英語で、英語の mantle が日本語化したものだったのです。

ポートマントーは、中世のフランス語から入って英語化したもので、「皇太子のマントを運ぶ侍従」を指していたらしいのです。

「マントを運ぶ侍従」が、「その人が運ぶ時に使うかばん」という意味に変わっていったのでしょう。

で、かばん語ですが、「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロルが、このかばん語の名手で、これについては、あらためて項目を設けてやらないといけないぐらい書く内容が盛りだくさんです。

「かばんの中」に入りきれないかもしれないですね。

なんせ、キャロルは親しかった三姉妹のうちの、とびきりかわいかったアリスのために、つまり、子供を喜ばすために上記の作品を書いたので、”アリス・シリーズ”は、遊び心が満載の作品群です。

例えば、

smog(スモッグ)

も有名なかばん語で、

smoke(煙) fog(霧)をブレンドした言葉です。

 

ブレンドと言えば、portmanteau wordは、blend wordとも言いますしね。

 

ちなみに、「言い間違い」のこと、「言いそこ間違い」とか「言いそこ間違え」とか言いませんでしたか?

僕は、小さい頃、「言い間違い」のこと、「言いそこ間違い」のほうが正しいとばかり思ってました。

ま、それほど真剣に考えたわけじゃありませんでしたけどね。

実は、これって、かなり昔の大阪の漫才コンビ、中田ダイマル・ラケットのギャグだったらしくて、この言い方、きっとテレビで覚えたんでしょうね?

中田ダイマル・ラケット - Wikipedia

「言いそこ間違い」は、「言い間違い」と「言いそこない」のかばん語らしいです。

かばん語

かばん語 - Wikipedia

さて、「空耳」の英語版のモンデグリーンに話を戻しましょう。

ジミヘンの有名な空耳

モンデグリーンの有名どころでは、60年代70年代の左利きのギターの名手、ジミ・ヘンドリックス、日本での通称”ジミヘン”の大ヒット曲「パープル・ヘイズ(紫のけむり)」の最後のくだりが、有名です。

‘Scuse me while I kiss the sky
空とキスをするので、ちょっとごめんなさい

の最後の

while I kiss the sky

が、

while I kiss this guy

に聞こえるというのが、英語圏では有名な「空耳」です。

 

ワイル・アイ・キス・ザ・スカイ

ワイル・アイ・キス・ディス・ガイ

と何度聴いても、そう聞こえるわけです。

わたしも何度か試しましたが、そう聞こえますね。

タモリ倶楽部では、グッズはもらえないレベルでしょうが、英語圏ではこの話題はもう使い古されてます。

そもそも、なんで「空とキスする」のかが、すでに?ですが、「この男とキスするので、ちょっとごめんなさいね」になってしまうというのです。

この曲は、もともと意味不明で、ドラッグ・ソングだと言われますが、本人いわく、「あれは海底を歩いてる夢を見て、できた曲だ」と言ってたそうです。

なんせ、ジミヘンは1970年に謎の死を遂げているので、確かめようもないわけですけれど。

夢を歌にしたなら、「紫のもや」がかかるのも納得です。

あ、ちなみに、最初の部分の

‘Scuse me

ですが、ほぼほぼ日本語化してる「エクスキューズ・ミー」です。

これ、ネイティブはほとんど「スキューズ・ミー」と言ってることが多く、exをほとんどドロップしてるので、リアルな表記で、

‘Scuse me と書かれることは多いです。

この「空耳英語」は、「空耳英語アワー」と銘打って、あらためてやると、結構おもしろいので、また改めましょう。

それでは、また空で!

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